赤ちゃんの口の中には生後6カ月から1歳頃に、乳歯が生え始めます。これは個人差があり、もっと早く生えるお子さんもいれば、1歳を過ぎるお子さんもいます。なかには「先天歯」といって、生まれたときに歯が出ている子もいます。そして(やはり個人差はありますいが)3歳前後で乳歯が20本全部生えそろいます。
役所や保健所で行っている乳児の歯科検診は、1歳半から3歳頃までに、2~3回程度です。
そして、幼稚園や保育園に入園してからは多くて年に2回、小学校に入ったら、ほとんどが年に1回で歯科検診をすまされているというのが現状です。
たった年1~2回の歯科検診において、運悪くむし歯や口の中の病気を見逃されてしまったら、どうなるでしょうか?「検診で見逃された!」と役所や学校の先生に訴えても、どうにもなりません。 乳歯は永久歯に比べ、歯のエナメル質の層が薄く、また質も弱く、むし歯が進行しやすいということもあります。公的機関の検診不足のフォローのためにも、年に3~4回は自主的に歯医者での検診を受けるようにしましょう。
子供の成長時期にあったむし歯の予防法を歯医者さんに聞いて、日頃からしっかりむし歯予防に取り組む習慣を家族ぐるみで身につけて下さい。もし運悪くむし歯ができてしまったら、せめてむし歯が小さいうちに早く治療をしてあげましょう。幼いうちから歯科検診を定期的に受ける習慣をつけていれば、大人になってからも自然と定期検診を受けられるようになります。 大人になってからは、1年に1~2回、検診を受けるのが理想的ですね。
また、子どもの歯科検診は、忙しくても祖父母まかせにせず、毎日口の中を見ている親御さんが連れていくことがポイントです。そうすれば、検診の際にむし歯になりやすそうな場所を、ひとりひとりそのお子さんにあわせて指導してもらえるからです。 毎日の歯みがきでその場所を重点的にみがけば、もっとむし歯になりにくい環境をつくれますよ。